― 身勝手な管理職に振り回されないための具体的対処法 ―
こんにちは。今回は、職場でよくあるけれど非常に厄介な問題 ―
**「パワハラをしている自覚がまったくない上司」**について、詳しく掘り下げていきます。
結論から言えば、このタイプの上司ほど最も厄介で、精神的に消耗します。
しかし、冷静かつ具体的に対処する方法もあります。
そもそも…「自覚なきパワハラ管理職」とは?
たとえば、こんな発言・行動に心当たりはありませんか?
- 「お前のためを思って言ってるんだぞ?」
- 「新人なんだから何でもやれよ」
- 「俺の若い頃はもっと厳しかった」
- 「ミスするやつは会社にいる価値ないだろ」
こうした言葉は一見「指導」に見えますが、人格攻撃や過剰な圧力を含んでいる場合、立派なパワハラです。
にもかかわらず、本人はこう思っています:
「自分は部下を育てている」
「昔はもっと厳しかった。これが普通だ」
「甘えているのは部下のほうだ」
つまり、「悪気がない」=「自覚がない」ので、反省もしない。
ここが最も厄介なポイントです。
【具体例①】“指導”という名の人格否定
例:毎朝の朝礼で一人の部下を名指しして「お前はやる気がない」「お前の報告は無駄が多い」と晒し上げ。
本人は「緊張感を持たせてるだけ」と主張。
→ 実際には、部下は委縮し、体調不良を訴えるまでに追い込まれていた。
✅ 対処法:まずは記録を残す
パワハラの証明には、言動の記録が不可欠です。
日時・発言・状況・それを聞いていた第三者がいればその名前も。
メモでも、録音でも構いません。
【具体例②】仕事の押しつけと「責任逃れ」
例:「そんなの自分で考えろ」「早くやれよ」と丸投げしたくせに、結果が悪ければ「俺はそんな指示してない」。
ミスすれば部下の責任、成功すれば上司の手柄。
→ 管理職の本分を果たしていないにもかかわらず、本人は「育成のための任せ方だ」と主張。
✅ 対処法:やり取りはすべてメール・チャットで残す
口頭指示は記録に残らず、責任逃れされやすいです。
確認のために「○○の件、こういう認識で合ってますか?」とメールを入れておきましょう。
証拠になりますし、後々あなたを守ってくれます。
【具体例③】相談すれば「被害妄想」扱いされる
例:上司の態度が辛くて思い切って相談すると、「そんなつもりはない」「お前が勝手にそう感じてるだけだろ」と逆に責められる。
→ これは典型的な“加害者のすり替えロジック”です。
✅ 対処法:人事・総務・労務に正式に相談する
上司に直接改善を求めるのは、関係が悪化する恐れがあるため危険です。
信頼できる第三者(人事部・産業医・外部相談窓口)に状況を客観的に伝えるのがベスト。
「問題がある行動が継続している」という事実を、第三者に共有しましょう。
【対処のステップまとめ】
- 記録を取る(メモ・音声・メール)
- 直接の対話は慎重に。冷静な言葉を選ぶ
- 上司以外の相談先(人事・産業医・外部相談機関)を使う
- 社内相談窓口が機能しない場合、労働基準監督署や労働局も検討
- 最終的には異動・転職も視野に入れる(心を壊す前に逃げる勇気を)
自覚がない管理職に「わからせよう」としないこと
ここがとても大事なポイントです。
自覚のない人は、そもそも自分が問題だと認識していません。
だから、いくら理論的に説明しても、「反発」か「無視」が返ってくるだけです。
▶「あの人を変える」よりも、「自分の心を守る」ことを最優先にしてください。
最後に ― あなたの感じた「つらさ」は本物です
「自分が弱いのかも」
「こんなことで苦しむなんて情けない」
――そう思ってしまう方も多いかもしれません。
でも、心と体がSOSを出しているなら、それは明確な“異常事態”です。
あなただけの問題ではなく、職場環境や管理職側の問題である可能性が高いのです。
あなたを守るための言葉を、最後に。
自分を守ることは、逃げじゃない。
耐えるだけが社会人じゃない。
壊れる前に、逃げる勇気を持っていい。