秋葉原といえば、かつては最新パーツや新品パソコンが所狭しと並ぶ“ハイテクの最前線”でした。しかし2024年以降、その様相は明らかに変わりつつあります。
いま、秋葉原で最もにぎわっているのは**「中古PC専門店」**──その理由とは一体何なのでしょうか?

今回は、価格高騰が続くPC市場の現状と、秋葉原の“中古化”のリアルについて掘り下げてみます。


1. 新品パソコン、もはや高級品の時代へ

2023年以降、PC価格は円安・半導体不足・物流コストの上昇などの影響を受けて大幅に上昇しました。

▶ 具体例:一般向けノートPCの価格推移(2020年→2025年)

機種2020年価格2025年価格(同等スペック)
Core i5搭載ノートPC約7万円約11〜13万円
ゲーミングPC(RTX3060)約12万円約18〜20万円

もはや「10万円以下で快適に動く新品PC」は絶滅危惧種となりつつあります。


2. 秋葉原で注目される「中古パソコン」市場の実態

こうした流れを受けて、中古パソコンを専門に扱う店舗が急増しています。とくに以下のようなタイプの店が人気を集めています。

  • ジャンク通りの中古PCショップ(例:PCコンフル、じゃんぱら、BUY MOREなど)
  • 企業リース落ちPCを整備した再生モデル
  • ゲーミングPCやMacBookの中古専門店

▶ 実例:Core i5 第8世代ノートPCが29,800円!?

2025年4月、秋葉原の某中古店では、Core i5-8250U、8GBメモリ、SSD 256GBのノートPCが29,800円で販売。
「Web会議・レポート作成・動画視聴」程度ならこれで十分ということで、学生やリモートワーカーに爆売れ


3. 中古PCが人気の理由とは?

◾ コスパが圧倒的

新品では15万円以上するようなスペックが、中古だと3〜5万円台で買える。特に円安の影響で新品価格が高止まりしている今、なおさら中古の割安感が際立ちます。

◾ リース落ち品は「企業使用で品質が高い」

  • メンテナンスが定期的にされていた個体が多く、バッテリーや筐体も良好
  • 中には“未使用保管”に近い美品もあり、見た目も新品同様

◾ 環境負荷が少ない=サステナブル

  • PCは製造時に多くの資源とエネルギーを消費するため、中古を選ぶこと自体がエコ
  • サステナブル志向の若者にとって「中古PCは合理的でスマートな選択肢」

4. とはいえ、中古PCにも注意点がある

中古PCはお得な反面、注意すべきポイントもあります。

注意点解説
保証期間が短い多くは1〜3か月保証。長期使用には不安が残る
バッテリー劣化ノートPCはバッテリー寿命が短く、交換が必要になることも
OS・ドライバの互換性古いOSの場合、セキュリティリスクやソフト未対応も
付属品がないこともACアダプター別売り、マニュアルなしなどに注意

購入時には「整備済み」「保証あり」の店舗を選ぶのが安全です。


5. これからの秋葉原は「再生と循環の街」へ?

秋葉原は、かつては「最先端のガジェットを買う街」でしたが、現在は「賢く再生されたPCを選ぶ街」へと変貌しつつあります。中古PCは単なる“古いPC”ではなく、**“機能と価格の最適解”**なのです。

▶ 秋葉原で人気の中古PC店一例(2025年現在):

  • じゃんぱら本店:MacBook・ゲーミングPCも豊富
  • ドスパラ中古館:自作パーツも一緒に買える
  • PCコンフル:法人リース落ち品が中心、格安多数

結論:「もう新品は買えない」ではなく、「中古が賢い選択肢」へ

パソコンが生活必需品でありながら、高騰が続く現代。
“新品じゃないと不安”という価値観は、もはや過去のものになりつつあります。

今の秋葉原は、賢く・安く・確実にPCを手に入れたい人にとって、まさに最適の場所。
「新品にこだわらない」という柔軟な発想が、これからの時代のPCライフを豊かにしてくれるかもしれません。

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