2025年7月、関東地方はまだ梅雨が明けていないにもかかわらず、都心の最高気温は連日30度を超え、湿度80%を超える蒸し暑さが続いています。
外に出た瞬間、まとわりつくような空気に一気に汗が噴き出し、マスクの中は蒸し風呂。エアコンの効いたコンビニから出たくなくなる、そんな毎日が続いています。
そして朝。多くのサラリーマンがこの地獄のような蒸し暑さの中をスーツ姿で満員電車に押し込まれて出勤していく…。
――これはもはや「出勤」ではなく「修行」だ、とSNSでも嘆きがあふれています。
朝7時の時点で汗だく、通勤だけで一仕事終えた気分に
東京23区内に住む30代の会社員・斉藤さん(仮名)は、こう語ります。
「家を出る時点ですでに28度超え。駅まで10分歩いただけで、Yシャツが背中までぐっしょり。電車の中は混雑で風も通らない。職場に着いたらもう一度シャワー浴びたくなる。」
都心では朝7~9時の時間帯に通勤ラッシュが集中。特に山手線・中央線・東西線などの混雑率は、今でも150%〜180%超という状態が続いており、ドアに押しつけられて身動きが取れない状況が「日常」です。
梅雨明け前の蒸し暑さがメンタルにも直撃
日本の梅雨は「高温+多湿+曇天」という三重苦。
特に2025年の今年は、梅雨明けが平年よりも遅れる見通しが出ており、7月中旬まではこの「ムシムシ地獄」が続くと予測されています。
そしてこの不快な気象条件が、確実に人々の心をすり減らしています。
- 満員電車での小競り合いが急増(駅員への怒声、割り込みなど)
- 出社した直後に体調を崩して早退する人も(熱中症予備軍)
- 「家から一歩も出たくない」「出勤が拷問」といった声がSNSに殺到
サラリーマンから「感情」が消えていく日常
暑さとストレスが重なった結果、サラリーマンたちの表情からは感情が消えていくようにすら見えます。
通勤電車では誰も話さず、誰も笑わず、ただスマホを見つめるか、目を閉じて耐えているだけ。ある意味で「ロボット化」が進んでいるのかもしれません。
都内の大手企業に勤める40代の社員はこう言います。
「毎日朝6時に起きて、汗をかきながら出勤して、冷房で体を冷やされて、夜は帰宅ラッシュでまた消耗する。もう“感情”で動いていない。ただ“仕事として体を動かしている”だけです。」
なぜ「リモートワーク」は広がらなかったのか?
コロナ禍で一時的に広まったテレワーク(在宅勤務)。
あの快適な働き方はどこへ行ったのか?
実際には2023年以降、多くの企業が「出社回帰」を進め、再びオフィス中心の勤務体制に戻っています。
- 経営陣「やっぱり対面が一番」
- 中間管理職「部下の顔が見えないと不安」
- 社内制度がリモートに対応していない
こうした“古い体質”のせいで、再び炎天下の出勤地獄が復活してしまったのです。
「働き方改革」はどこへ消えた?
政府は「働き方改革」を唱えてきましたが、結局のところ形だけの制度が多く、現場の実態はほとんど変わっていません。
- スーツ・ネクタイ文化は続く
- 時差出勤制度は名ばかり
- リモートは「特例扱い」で非推奨
- 夏でもクールビズの範囲は「上着脱ぐだけ」
「改革」と言いつつ、旧態依然とした価値観が根強く残り、サラリーマンを押し潰し続けています。
結論:このままでは「無感情社会」が到来する
日本の働き方は、気候・通勤・文化の面で明らかに限界に達しています。
それでも変わらない理由は、「全体が疲弊しすぎていて変える力すら残っていない」からかもしれません。
感情を殺し、汗に耐え、言いたいことも言えずに耐える――
そんな日常の中で、**本当に必要なのは“働くこと”ではなく、“生きる力を取り戻すこと”**ではないでしょうか?
少しでも快適に過ごすために…
- スーツをやめ、ポロシャツ・軽装勤務の導入を進める
- 通勤時間帯をずらす「フレックスタイム」の本格導入
- エアコンの効いたオフィスより、通勤しないことが最大の快適策
会社も社会もすぐには変わらないかもしれませんが、まずは自分の働き方や優先順位を見直すことから始めてみませんか?