1. 「防衛力強化」と「核」を巡る与野党の温度差
今回の選挙で最も鮮明な対立軸となっているのが、防衛予算の使途と「核」に対する姿勢です。
自民党・日本維新の会(連立与党)
高市首相率いる自民党は、亡き安倍元首相の路線を継承し、さらに踏み込んだ**「攻めの防衛」**を掲げています。
- 防衛力強化: 防衛予算のGDP比2%達成を前提に、反撃能力(敵基地攻撃能力)の質的向上と、サイバー・宇宙分野での圧倒的優位を主張。
- 非核三原則への沈黙: 注目すべきは、公約に「非核三原則の堅持」を明記していない点です。高市首相自身も「今のところは何とも申し上げられない」と言葉を濁しており、将来的な「核共有(ニュークリア・シェアリング)」の議論を排除しない姿勢が透けて見えます。
中道改革連合(立憲・公明)
立憲民主党と公明党が合流したこの新党は、**「現実的な平和主義」**を掲げてバランスをとっています。
- 非核三原則の堅持: 「持たず、作らず、持ち込ませず」の堅持を公約の柱に据え、核兵器禁止条約へのオブザーバー参加も目指します。
- 防衛: 防衛力強化は認めつつも、その「透明性」と「財源」を厳しくチェック。隊員の処遇改善や海上保安庁の強化を優先する「盾の強化」に重点を置いています。
2. 北朝鮮・中国・ロシアへの「向き合い方」
周辺国の脅威に対し、各党はどのようなアプローチを取ろうとしているのでしょうか。
- 自民党(高市政権): 中国によるレアアース輸出禁止などの「経済的威圧」に抗するため、経済安全保障を強化。対中・対露には**「毅然とした対抗」**を前面に出し、日米同盟を基軸とした抑止力の最大化を訴えています。
- 中道改革連合: 「毅然とした対応」と「戦略的互恵関係」の両立を主張。中国とは対話のパイプを維持し、不測の事態を防ぐための外交努力を重視する姿勢です。
- 日本共産党・れいわ新選組: 安保法制の廃止を掲げ、軍拡競争が逆に戦争のリスクを高めると主張。徹底した対話と外交による平和構築を訴え、基地問題や日米地位協定の抜本改定を強調しています。
3. 有権者の投票判断ポイント
安全保障観の違いは、そのまま「将来の日本の形」を左右します。以下の3点をチェックして一票を判断しましょう。
- 「抑止力」か「対話」か: 武器を強くすることで戦争を防ぐのか、話し合いの場を増やすことで摩擦を減らすのか。
- 「核」の議論を解禁するか: 唯一の被爆国として非核三原則を絶対死守するのか、厳しい現実を見て「核の傘」の議論を深めるべきか。
- 防衛費の「財源」: 防衛力を強めるための増税(あるいは国債)を受け入れるのか、生活支援予算を優先すべきと考えるのか。
まとめ:あなたの「平和」はどの道にあるか
2026年現在、日本周辺の安全保障環境は戦後最も厳しいと言っても過言ではありません。 自民・維新が描く**「強く、隙を見せない日本」なのか、中道連合が描く「理念を守り、対話を重んじる日本」なのか、あるいは参政党や左派勢力が描くそれぞれの「独自路線の日本」**なのか。
「どの党が最も自分たちの生活と平和を確実に守ってくれるか」という視点で、各党の公約の行間を読み解いてみてください。