今の日本で「円高」になったらどうなるのか?


■ 2025年、日本に再び「円高」の気配?

ここ最近、外国為替市場で円高に転じる動きが強まっていると言われています。

  • アメリカの利下げ観測が強まる
  • 日本銀行のマイナス金利解除により金利差が縮小
  • 政府・日銀の「為替介入」の可能性

これらの要因から、2022〜2024年まで続いていた**歴史的な円安(1ドル=150円台)**から、円高(1ドル=130円〜120円台)方向に転じる可能性が出てきました。

では、もし本格的に「円高」になったら、日本経済と私たちの生活はどう変わるのでしょうか?


■ まず知っておきたい:「円高」とは?

「円高」とは、円の価値が外国通貨に対して高くなることを意味します。

例)

  • 円安:1ドル = 150円
  • 円高:1ドル = 120円

つまり、円高になると、同じ1万円でもより多くのドル(や他の外貨)と交換できるようになります。


■ 円高になると「得する」こと

① 海外からの輸入品が安くなる

たとえば、原材料・エネルギー・食品など、日本が輸入しているモノの価格が下がる傾向があります。

▷ 具体例:

  • ガソリン価格:1Lあたり180円 → 160円に下がる可能性
  • 小麦・バター:輸入コスト減 → パン・ラーメンの価格が下がる
  • iPhoneや海外製PC:数万円安くなることも

🟢 生活者にとってはメリット大!


② 海外旅行が安くなる

円高になると、海外旅行先での「円の価値」が上がります。

▷ 具体例:

  • ハワイのディナー:$50 → 円安時は約7,500円 → 円高時なら約6,000円
  • 海外ホテル・航空券も実質値下げに

🛫 円高は「海外旅行再ブーム」の追い風に!


③ 輸入企業が利益アップ

輸入に頼る業界(商社、小売、外食チェーンなど)は仕入れコストが下がり、利益が出やすくなります。

▷ 具体例:

  • ユニクロ(ファーストリテイリング)
  • イオン、ニトリ、無印良品
  • マクドナルド、スターバックス など

企業の業績が上がれば、株価や配当、従業員の待遇改善にも期待できます。


■ 円高になると「困る」こと

① 輸出企業が打撃を受ける

トヨタ・ソニー・パナソニックなど、輸出で稼いでいる企業は、円高で海外売上が目減りします。

▷ 具体例:

  • 海外で1万ドルの商品を売っても
    • 円安:1万ドル×150円 = 150万円
    • 円高:1万ドル×120円 = 120万円 → 30万円の減益!

📉 輸出産業の株価は下がりやすくなります。


② インバウンド観光にブレーキ?

円高になると、日本旅行が「高く感じられる」ようになり、外国人観光客が減少する可能性も。

▷ 具体例:

  • 韓国・台湾・東南アジアからの訪日客の消費額が減少
  • 観光地(京都・大阪・東京など)の宿泊・飲食・小売業に影響

🧳 地方経済や観光業には逆風になる可能性があります。


■ 今の「日本経済」で円高になると…?

かつては「円高=悪」と言われていましたが、2025年の日本は事情が少し違います。

▶ 円安の長期化による弊害が目立っていた

  • 輸入品の物価高→ 食料品や電気代の高騰
  • 実質賃金の低下→ 家計が苦しくなる
  • 海外資産の評価益が増えるも、国内の購買力が落ちる

ここにきて円高が進めば、一息つける家庭も多いのが実情です。


■ まとめ:円高は「万能」でも「悪」でもない

円高のメリット円高のデメリット
輸入物価が下がる輸出企業の利益が減る
海外旅行が安くなる観光業に打撃
家計への負担が軽くなる株価が下がる可能性も

▶ 円高時代に備えて、私たちができること

  • ✅ 海外通販や旅行の計画を前倒しする
  • ✅ 円高メリットが大きい銘柄(輸入系企業)に投資を検討
  • ✅ 物価下落をチャンスと捉えて“生活の見直し”を

■ 最後に:円高か円安かより、「動きに備える」ことが大切

為替は常に変動しています。大切なのは、「上がる」「下がる」に一喜一憂するのではなく、自分の生活や仕事がどう影響を受けるかを理解し、柔軟に備えることです。

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