はじめに
荒川が氾濫する巨大台風は、東京・首都圏に甚大な被害をもたらす可能性があります。
氾濫が起こると、数メートルの浸水が発生し、交通は遮断され、ライフラインも長期間停止することも。
こうした非常事態に命を守るカギは、正しい避難行動にあります。
今回は、荒川氾濫時の避難について、具体例を交えて詳しく解説します。
1. 氾濫前に知っておきたい避難の基本ポイント
■ 避難は「早め」が命を守る
荒川は広範囲が低地で、水位が急激に上昇します。
氾濫の兆候が出てからでは避難が困難になるため、自治体からの避難指示や避難勧告が出たら速やかに行動することが必須です。
■ 「自宅での待機」は命取りに
洪水の場合、浸水は短時間で急激に進みます。
2階以上に避難できない場合は、自宅にとどまるよりも早めに公共の避難所や高台へ移動しましょう。
2. 荒川氾濫時の具体的な避難行動
■ 事前準備:ハザードマップで浸水リスクを把握
- 江戸川区や足立区、墨田区など荒川沿いの自治体が公表している浸水想定区域を確認
- 浸水の深さや想定時間をチェックし、自宅が浸水の危険にさらされているかを知る
■ 避難場所の確認
- 自治体指定の避難所を事前に把握する
- 高台や地下ではない場所を優先して選ぶことが重要
■ 実際の避難例:足立区梅島の場合
足立区梅島周辺は荒川氾濫で最大5メートル以上の浸水が予想されます。
過去の豪雨時には、浸水開始から1時間で道路が冠水し、車での避難が困難になりました。
したがって、早朝や昼間に避難指示が出たら、徒歩で高台の避難所へ移動するのが望ましいです。
3. 避難時の持ち物と注意点
■ 避難持ち出し袋の必須アイテム
- 飲料水(最低1人3リットル/日を3日分)
- 非常食(カロリーメイトや缶詰など保存の効くもの)
- 懐中電灯・携帯ラジオ(電池・充電器も忘れずに)
- 常備薬やマスク、タオル、レインコート
■ 高齢者や障害者の避難支援も重要
自治体の福祉避難所や要援護者支援サービスを活用し、事前に連絡や相談をしておくことが命を守ります。
■ 移動時の注意点
- 浸水した道路や橋は危険。流れが強ければ絶対に渡らない。
- 車は冠水に弱く、動けなくなる可能性が高いため避難は徒歩が基本。
- 夜間の避難は視界が悪く危険なので、日中の早い時間帯に避難完了を目指す。
4. 避難情報の入手方法
- 自治体の公式SNSやメール配信サービスで最新情報を受け取る
- 気象庁の緊急地震速報や防災気象情報アプリの活用
- 地元の防災ラジオやテレビの災害情報を定期的にチェック
5. 避難後の心構えと行動
- 避難所は感染症対策も含め、マスク着用や手指消毒の徹底が求められます。
- 長期避難が予想されるため、体調管理や情報共有に努めましょう。
- 避難所では自治体職員やボランティアの指示に従い、協力して過ごすことが重要です。
終わりに:備えあれば憂いなし
巨大台風による荒川の氾濫は、甚大な被害をもたらす恐れがありますが、適切な避難準備と行動で多くの命が救われます。
自宅周辺のリスク把握と早期避難、避難所の確認、持ち物の準備を日ごろから徹底しましょう。
命を守るのは、日頃の備えと情報へのアンテナの高さです。