災害発生時、多くの人が「今の状況を自分の目で確認したい」と思い、危険な場所へ足を運びがちです。しかし、特に川や用水路などの水辺は非常に危険なエリアです。ここでは、なぜ発災時に川や用水路の様子を見に行くことがNGなのか、その理由とリスク、そして安全な対応策について詳しく解説します。
なぜ「見に行く」ことが危険なのか?
- 急激な増水・氾濫のリスク
災害時は雨量が急増し、川や用水路の水位が短時間で急激に上昇します。見に行った時点では平穏に見えても、数分後に一気に増水・氾濫が発生し、一瞬で危険な状況になります。 - 足元が不安定で流されやすい
雨で地盤や堤防が緩んでいるため、足元が非常に不安定です。滑って転倒したり、突然の水流に押されて流される事故が多発します。 - 土砂崩れ・堤防決壊の可能性
川や用水路周辺の土砂や堤防が崩れたり決壊した場合、巻き込まれるリスクが高くなります。音や地面の変化だけでは予測できず、近づくこと自体が命取りです。 - 二次災害の恐れ
自分が事故に遭い助けを呼ぶ必要が生じれば、救助隊や地域の人の負担が増え、二次的な被害を広げてしまいます。
実際にあった事故例
- 近年の豪雨災害では、増水した河川の様子を見に行った人が流されて亡くなるケースが全国で多数報告されています。
- 用水路に転落して意識不明になる事故も頻発し、警察・消防が救助にあたるケースが後を絶ちません。
発災時の正しい対応は?
- 家や安全な場所で情報を待つ
テレビ、ラジオ、自治体からの公式情報を確認し、外出は避けましょう。 - 避難情報があればすぐ行動
避難指示や警戒レベル5などの緊急情報が出たら、安全な避難場所に速やかに移動してください。 - 危険を感じたらすぐ避難
もし外で水の増え方や土砂崩れの兆候を感じたら、即座にその場から離れましょう。無理に「見に行く」必要はありません。
まとめ
災害時に川や用水路の様子を見に行く行動は、自ら命の危険を高める非常に危険なNG行動です。増水や氾濫は一瞬で状況が変わり、足元の不安定さや土砂崩れなどのリスクも加わり、巻き込まれる恐れがあります。命を守るため、発災時には決して「見に行かず」、安全な場所で情報を待ち、避難指示があれば速やかに行動してください。二次災害を防ぐためにも、自分自身の安全を最優先に考えましょう。