2025年8月14日夜、大阪・関西万博の会場と市内を結ぶ大阪メトロ中央線が一部区間で運転を停止し、約700人の来場者が帰宅できないまま会場内で一夜を過ごす事態となりました。運転は翌15日午前5時台に再開し、利用者は順次帰宅の途につきました。

帰宅困難者の状況

運転停止のきっかけは、コスモスクエア駅〜大阪港駅間での設備点検。この影響で夢洲駅から長田駅間の運転がストップし、会場に残っていた来場者の一部は移動手段を失いました。

  • 親子連れの母親は「子どもが眠たくて泣き出したけど、列車が動かないので体育館みたいな休憩所で毛布を借りて寝かせた」と話す
  • 海外から来た観光客は「ホテルまでのバスがなくなってしまい、英語が通じるスタッフに案内されて助かった」と感謝の言葉
  • 高齢者の男性は、会場スタッフに促されて臨時開放された屋内パビリオンで水とおにぎりを受け取り、椅子で仮眠

会場側の緊急対応

万博運営事務局と大阪メトロは、会場内に臨時休憩スペースを設け、簡易ベッドや毛布、飲料水・軽食を提供。また、夜間は安全確保のため警備員と医療スタッフが巡回しました。
スマートフォンの充電が切れる来場者が多かったため、充電ステーションも増設。スタッフは「真夜中まで対応に追われた」と振り返ります。

運転再開と朝の混雑

午前5時台に中央線の運転が再開されると、夜を明かした来場者たちは一斉に駅へ移動。始発列車はほぼ満員で出発し、中には「朝からそのまま仕事へ向かう」という人の姿も見られました。

今後の課題

今回の事態は、大規模イベントと交通インフラのトラブルが重なった際のリスクを浮き彫りにしました。運営側は、代替輸送手段の即時手配や、宿泊施設との連携強化など、帰宅困難者対策の改善を検討するとしています。

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