お盆休みが終わり、今日から仕事が始まるという方も多いのではないでしょうか。X(旧Twitter)では「来週から現実」「地獄の始まり」といった声が飛び交い、日本中がなんとなく憂鬱な雰囲気に包まれています。
でも、皆さん。お盆期間中の、あの電車を覚えていますか?
満員電車に揺られ、押しつぶされそうになりながら通勤している私たちにとって、お盆期間の電車はまさに「夢のような空間」でした。今日は、なぜあの時間が最高だったのか、その理由を改めて考えてみたいと思います。
1. 座れる! どこまでも座れる!
お盆期間中、朝のラッシュアワーを体験した方は驚いたことでしょう。普段はドア付近で人に挟まれ、身動きすら取れないはずが、車両の真ん中に進んでいっても、空いている席がちらほら。
「え、もしかして座れる?」
普段なら見慣れない光景に、一瞬戸惑った人もいたかもしれません。実際に座れたときのあの感動は忘れられません。スマホを触ったり、ゆっくり本を読んだり、あるいはただ窓の外を眺めたり。いつもは「苦行」でしかなかった通勤時間が、まるでゆったりとした旅行の時間に変わったようでした。
2. パーソナルスペースの確保
満員電車では、隣の人の肘やリュックがぶつかるのは日常茶飯事。しかし、お盆期間中は、隣との間にちゃんと空間がありました。
「あ、リュックを前に抱えなくても大丈夫だ」 「新聞を広げても誰にも迷惑がかからない」
そう気づいたとき、私たちは久しぶりに「パーソナルスペース」という言葉の意味を実感したのではないでしょうか。あの期間だけは、他人との物理的な距離が保たれ、精神的にも少しだけ解放されたように感じました。
3. 漂う「連帯感」
お盆期間中、電車に乗っていたのは、私たちと同じように「お盆休みは関係なく仕事だ」という人たち。顔は見えなくても、同じ状況を共有しているという、不思議な連帯感があったように思います。
普段のピリピリした空気とは違い、どこかほんわかとした、静かな時間が流れていました。おそらく皆、心の中で「お疲れ様です」と無言で語り合っていたのかもしれません。
しかし、お盆休みは終わり、来週からはまたいつもの日常が戻ってきます。ぎゅうぎゅうの満員電車、仕事のプレッシャー、そして人々のどこか疲れた表情。
この「お盆の電車」の記憶は、私たちが普段どれだけ過酷な環境で働いているかを再認識させてくれます。そして、たまには立ち止まって休むことの大切さを教えてくれているのではないでしょうか。
あの至福の時間を胸に、また今日から頑張りましょう。