1. 参政党が放った「高市首相を救う」という大義名分

1月10日以降、参政党の神谷代表は会合などで、次期衆院選に向けた独自の戦略を語っています。

「高市首相が掲げる日本を取り戻す政策を、自民党内の左派や重鎮たちが邪魔をしている。私たちは、首相の足を引っ張る自民党議員の選挙区に優先的に候補者を立て、有権者に真の保守の選択肢を示す

一見、自民党を助けるようにも聞こえますが、実際には自民党候補の票を削り、落選運動に近い形で圧力をかけるという、極めて攻撃的な戦略です。

2. なぜ参政党は「自民党」を狙い撃つのか?

参政党が「反高市派」の自民党議員をターゲットにするのには、3つの明確な理由があります。

① 「真の保守層」の受け皿になる

高市首相を支持している層の中には、「高市さんは応援したいが、彼女を裏切るような自民党の古い体質(媚中派や増税派など)には我慢がならない」という人々が一定数存在します。参政党は、こうした**「高市支持・自民不信」**という複雑な心理を持つ有権者を取り込む狙いです。

② 自民党内の勢力図を「外」から揺さぶる

特定の議員を落選、あるいは苦戦させることで、選挙後に高市首相が党内をまとめやすくするための「地ならし」を行うという論理です。参政党はこれを「日本のための大掃除」と呼んでいます。

③ 埋没回避と「第3の保守」としての確立

自民・維新の連立や、立憲・公明の新党結成が進む中、小政党である参政党が埋没しないためには、こうした「尖った戦略」でニュースバリューを生む必要があります。

3. 具体的なターゲットとされる議員たち

参政党が「足を引っ張る存在」として名指し、あるいは示唆しているのは、以下のような層です。

  • 旧岸田派・石破グループの重鎮: 高市氏の積極財政案に慎重な財政再建派。
  • 親中派・媚中派とされる議員: セキュリティ・クリアランスや防衛力強化に後ろ向きとされる議員。
  • LGBT理解増進法などに賛成した議員: 参政党の支持層が特に反発している層。

これらの議員が守る小選挙区に、SNSで発信力のある若手や「日本人ファースト」を掲げる候補者を送り込む準備を進めています。


4. この戦略がもたらす「諸刃の剣」

参政党のこの動きは、政局にどのような影響を与えるのでしょうか。

  1. 自民党候補の落選リスク: 保守票が割れることで、結果的に「中道改革連合(立民・公明)」の候補者が漁夫の利を得る可能性が高まります。
  2. 高市首相との「ねじれ」: 高市首相自身は自民党総裁として自党の候補を応援せざるを得ません。自分を支持すると言う参政党が、自分の部下(自民議員)を攻撃するという皮肉な構造が生まれます。
  3. 「第3軸」としてのキャスティングボート: もし参政党が数議席でも確保し、自公維が過半数ギリギリとなった場合、高市首相は「党外の支持勢力」として参政党を無視できなくなります。

まとめ:2月決戦、参政党が握る「保守の純度」

「高市首相を守るために、自民党を撃つ」――。 このパラドキシカルな戦略は、既存の政党政治に飽き足らない有権者にどう響くのでしょうか。2026年2月の衆院選は、単なる議席争いを超えて、「日本における保守の定義」を巡る内戦の様相を呈してきました。

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