1. ニュースの核心:「政策が遠い人」から狙い撃つ
1月13日のネット番組や各会見において、参政党の神谷代表は衆院選の擁立方針を明確にしました。
- 戦略の転換: これまでは「全選挙区擁立」を目指してきましたが、今回はリソースを集中。「自民党の中でも、我々と政策が遠いリベラル派や、高市首相の足を引っ張る勢力の選挙区には必ず立てる」と宣言しました。
- 狙い: 逆に「政策が近い保守系議員」の選挙区では擁立を見送り、保守層の票が割れるのを防ぐという、極めて戦略的な「棲み分け」を意識しています。
2. なぜ「自民リベラル派」がターゲットなのか?
参政党が自民党内の左派(宏池会系、石破派系の一部など)を狙うのには、3つの狙いがあります。
① 「偽物の保守」を排除する
参政党の支持層は、「自民党は保守政党と言いながら、実際にはグローバリズムや増税、リベラルな社会政策(LGBT理解増進法など)を推進している」という強い不満を持っています。こうした政策を主導した議員に刺客を放つことで、「真の保守とは何か」を問う姿勢を鮮明にします。
② 高市首相の「党内基盤」を援護射撃
高市首相は国民的人気は高いものの、自民党内には依然として彼女の積極財政や国防強化に反対する勢力が残っています。参政党が外側からそれらの議員を揺さぶり、落選あるいは苦戦させることで、選挙後に高市首相が主導権を握りやすい環境を整える「露払い」の役割を演じようとしています。
③ 比例票の最大化
小選挙区で「自民リベラル vs 参政党」という対立構造を作ることで、保守的な有権者の関心を引き、結果として比例区での参政党票を掘り起こすことが最大の目的です。
3. 具体的な「ターゲット候補」の顔ぶれ(予測)
公式なリストは順次発表されていますが、党内からは以下のような議員の選挙区が候補に挙がっています。
- 財政再建を叫ぶ「増税派」議員: 高市首相の積極財政案に慎重な立場。
- 親中・媚中派と目される重鎮: 参政党が掲げる「日本人ファースト」「安全保障の強化」と相容れない層。
- 夫婦別姓やLGBT政策を推進したリベラル系議員: 参政党の伝統重視の価値観と対立する層。
4. この戦略がもたらす政局へのインパクト
参政党の「刺客」擁立は、2月8日(想定)の投開票にどのような影響を与えるのでしょうか。
- 保守票の「純度」試験: 自民党候補が「高市支持」を打ち出しているか、それとも「リベラル」かで、参政党支持者の票がどう動くかが注目されます。
- 野党の漁夫の利: 自民党内のリベラル派候補と参政党候補が保守票を奪い合えば、立憲・公明の新党「中道改革連合」の候補者が競り勝つケースが増える可能性も指摘されています。
- 自民党内への無言の圧力: 選挙後、生き残った自民党議員たちは「参政党に狙われないためには、より保守的な姿勢を強める必要がある」と考え、党全体の右傾化(保守化)が加速するかもしれません。
まとめ:参政党は「自民党の外部モニター」か
神谷代表の戦略は、単なる嫌がらせではなく、**「自民党を本来の保守政党に回帰させる」**という、外部からの強制的な党内改革を意図しています。
「高市首相を支持するが、自民党は信用できない」という層の受け皿として、参政党がどれだけの議席を積み増すのか。2026年衆院選は、自民党内の「リベラル派」にとって、かつてないほど厳しい冬の陣となりそうです。