北陸の厳しい雪空の下、始まった福井1区の選挙戦。 稲田朋美氏は出陣式後、雪が積もる路上を「走って、走って、最後まで走り抜きます!」と絶叫しながら駆け抜けるパフォーマンスを見せました。しかし、この姿がSNSで拡散されると、応援の声以上に**「あざとい」「もう騙されない」**といった保守層からの冷ややかな批判が相次いでいます。


1. 批判の具体例:「必死さの演出」が逆効果に?

稲田氏の「走る姿」がなぜこれほど叩かれているのか。そこには、単なる演説内容を超えた、有権者の「不信感」が具体的に現れています。

① 「裏金問題」へのケジメ不足

2024年の不記載問題(いわゆる裏金事件)で、稲田氏は比例重複が認められないなど厳しい処分を受けました。

  • 具体例: 雪の中を走る姿に対し、「雪道を走って禊(みそぎ)を済ませたつもりか?」「走る前に、不記載だった196万円の使い道を雪のように白くハッキリさせるべきだ」という、金銭問題に対する厳しいツッコミが絶えません。

② 「LGBT理解増進法」への拭えない不信

福井1区は、伝統的な家族観を大切にする「保守王国」です。

  • 具体例: 稲田氏が主導した「LGBT理解増進法」について、地元の保守的な支持層からは「伝統的な日本の形を壊した」という怒りが今も根強く残っています。「雪の中で走って“庶民派”を演じても、中身はリベラルに転向したのではないか」という疑念が、保守層の足を鈍らせています。

③ 「走り回る」ことへの違和感

  • 具体例: 地元の有権者からは、「雪国で無理に走るのは転倒の危険もあり、見ていて危なっかしいだけ。政治家なら走るパフォーマンスではなく、雪害対策や物価高対策を腰を据えて語ってほしい」という、実利を重んじる下町・農村部ならではの冷めた意見も目立ちます。

2. ライバルたちの猛追:分散する保守票

稲田氏が「走って」支持を訴える背景には、かつてない危機感があります。

  • 山中しゅんすけ氏(参政党・新): 「積極財政」「移民政策への反対」を掲げ、稲田氏から離れた“岩盤保守層”を急速に吸収しています。
  • はたのつばさ氏(中道改革連合・新): 立憲・公明の合流による厚い組織力を背景に、「生活者重視」を掲げて稲田氏の切り崩しを狙っています。

3. なぜ「雪中選挙」がこれほど過酷なのか?

今回の解散が1月という異例の時期になったことで、福井のような豪雪地帯では、文字通り「命がけ」の選挙戦となっています。

現場の状況:

  • 街頭演説をしても、雪の音で声が届かない。
  • 選挙カーが雪道で立ち往生するリスク。
  • 高齢の有権者が外に出られないため、SNS戦略が勝敗を分ける。

稲田氏が「走る」のは、こうした物理的な困難を突破し、自らの健在ぶりをアピールするためでしたが、それがかえって**「有権者の苦労(除雪など)をパフォーマンスに利用している」**と受け取られてしまったのが、今回の批判の核心と言えるでしょう。


まとめ:最後に試されるのは「走る脚力」より「誠実さ」

稲田朋美氏にとって、今回の選挙はまさに政治生命をかけた「雪中の行軍」です。 しかし、保守層が求めているのは、雪道を走る脚力ではなく、**「裏金問題への真摯な説明」と「保守政治家としてのブレない信念」**ではないでしょうか。

2月8日の投開票日に向けて、福井の雪が溶けるのが先か、それとも有権者の心の氷が溶けるのが先か。福井1区の情勢から、目が離せません。

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