「また寝てる……」
「これ、誰が注意するの?」
職場の一角で、日中堂々と机に突っ伏して眠っている係長。何度見ても目を閉じていたり、書類の山を枕にしていたり……そんな光景にモヤモヤしている人はいませんか?
この記事では、「勤務時間の半分を寝て過ごす係長」への対処法を、具体例を交えて現実的かつトラブルにならない方法で解説します。
1. よくあるケース:寝る係長の実態
▶︎ 事例:午前10時〜午後3時は“在席仮眠”
40代後半の係長A氏。朝は定時に出社するものの、10時を過ぎる頃にはデスクに伏せてウトウト。
ランチから戻ると再び“静かな時が流れ”、電話にも気づかず、部下が「〇〇さん、会議ですよ」と毎回起こす状態。
▶︎ 現場の声
- 「自分の仕事をこちらに丸投げして寝るのは正直キツい」
- 「若手が頑張っている中で、見ていて士気が下がる」
- 「注意していい立場じゃないし、上司も見て見ぬふりでストレスが溜まる」
2. なぜこうした“居眠り係長”が生まれるのか?
主な背景には以下のような要因が考えられます:
- 健康上の問題(睡眠時無呼吸症候群など)
- メンタル不調や軽度のうつ状態
- 仕事に対するモチベーションの低下・燃え尽き
- 年功序列・ポスト安定化による“放置”状態
- 管理職の目が甘い・監視されにくいポジション
「さぼっている」と単純に切り捨てる前に、背景を冷静に観察することが重要です。
3. 具体的な対処法
対処法①:直属上司または人事への“チーム単位”での相談
まずは個人の愚痴ではなく「業務上の影響」として問題提起するのが基本です。
✅ 実際の伝え方(例):
「最近A係長が在席中に体調が優れないのか、長時間寝ておられることが多く、こちらの業務や判断に支障が出ています。体調の問題かもしれないので、上司から確認・対応していただけますか?」
✅ ポイント:
- 感情ではなく**「事実」と「業務への影響」**を中心に伝える
- 「誰かを責めたい」のではなく、「組織としてどう対処すべきか」という建設的な立場を示す
対処法②:人事や産業医への連携(健康面へのアプローチ)
もし体調不良や睡眠障害の可能性がある場合は、産業医面談などを通じて医学的サポートを促すことも有効です。
✅ 具体例:
人事:「最近眠気がひどいとお聞きしています。勤務に支障が出ているとの報告もあり、体調面を一度確認させていただけますか?」
健康上の問題であれば、本人にとってもフォローになるため、対立になりにくい方法です。
対処法③:チーム内の“見える化”とタスク分配の工夫
「係長が寝ていて何も回らない…」という状況を減らすには、タスクの可視化や業務管理の仕組み化も有効です。
✅ 例:
- チームで業務を「見える化」するホワイトボードやツールを導入
- 指示が出ない係長の仕事をチームでローテーション化
- 定例進捗ミーティングに全員参加を義務付ける(サボれない状況を作る)
4. 絶対にやってはいけないNG対応
- 直接本人を怒鳴る・皮肉を言う:逆ギレやパワハラ認定のリスクあり
- 陰で笑い者にする・SNSに晒す:職場全体のモラル低下に直結
- 完全無視して自己解決する:「我慢すればいい」→周囲の不公平感が悪化
5. まとめ:放置せず、“穏やかに・仕組みで”変えていく
勤務中に寝てしまう係長への対応は、本人の人格を責めるのではなく、「組織の健全性を守る」ことが目的です。
- 「体調や心身の不調かもしれない」と視野を広く持つ
- 「チームの効率と健全性」を軸に冷静に報告・改善
- 「寝るな!」ではなく、「みんなが働きやすくするには?」という発想で動く
こうした姿勢が、職場にしこりを残さず、前向きな改善を生むカギになります。
おまけ:上司や人事に伝える時の便利なフレーズ
- 「体調が心配なんですが、最近あまり意識がはっきりしていないように見えるんです」
- 「業務判断ができず、現場で困っていることがあります」
- 「明文化された体制・体調確認のフローがあると助かります」