2025年9月上旬、台風15号が四国・高知県に上陸しました。台風は勢力こそ強まりませんでしたが、広範囲にわたる湿った空気を伴い、西日本から東日本にかけて大雨を降らせています。特に四国地方では記録的な降雨が観測され、各地で災害の危険性が高まっています。
高知県を中心とした大雨被害の具体例
- 河川の増水・氾濫リスク
- 高知市内を流れる鏡川や物部川では、流域で24時間に300mmを超える大雨が観測され、一部の観測地点では氾濫危険水位に達しました。
- 2020年の台風10号でも同様に四万十川が増水し、一時的に堤防を越流する危険がありました。今回も同じ状況が懸念されます。
- 土砂災害の発生
- 山間部の仁淀川町や大豊町では、すでに小規模な土砂崩れの報告が入り、県道の一部区間が通行止めとなりました。
- 高知県は山地が多く、2018年西日本豪雨の際には土砂災害で多数の住宅被害が発生しており、今回も同様の危険性があります。
- 交通への影響
- JR四国は高知〜岡山間の特急「南風」を運休。
- 高知道(高知自動車道)も一部区間で通行止めが発生しました。
- 高知龍馬空港では強風と視界不良のため、東京や大阪との便が欠航となり、観光客やビジネス客に影響が出ています。
四国以外の広範囲でも大雨に警戒
台風15号は高知上陸後も速度が遅く、東日本や西日本の広い範囲に大雨をもたらす見込みです。
- 近畿:和歌山県や奈良県の山間部で土砂災害の恐れ。紀ノ川や熊野川流域では水位上昇が予想されます。
- 東海:愛知県・静岡県では太平洋側を中心に局地的な豪雨が見込まれ、東海道新幹線の運休の可能性があります。
- 関東甲信:千葉県・神奈川県では都市型水害に警戒が必要で、荒川・多摩川の増水リスクも高まります。
今後の生活への備え
- 避難情報の確認
高知県内ではすでに「警戒レベル4(避難指示)」が出ている地域もあります。川沿いや崖の近くに住む方は、夜間になる前に避難を検討してください。 - 停電・断水への備え
過去の台風被害(例:2019年台風15号千葉県)では、数日間の大規模停電が発生しました。懐中電灯・モバイルバッテリー・飲料水を確保しておくことが重要です。 - 交通情報のチェック
鉄道や飛行機の計画運休が相次いで発表されているため、移動予定がある人は最新の運行情報を確認する必要があります。
まとめ
台風15号は高知に上陸したことで、西日本から東日本にかけての広範囲で大雨を降らせています。河川氾濫や土砂災害、都市部の浸水に厳重な警戒が必要です。特に高知県内ではすでに道路寸断や避難情報が出ており、今後の雨の降り方によってはさらなる被害が拡大する恐れがあります。 「自分の命は自分で守る」ため、気象庁や自治体の発表に注意し、早め早めの行動を心がけましょう。