2025年8月8日午前、鹿児島県霧島市において、全63,139世帯・122,485人を対象とした「緊急安全確保」が発令されました。これは避難情報の中でも最も高いレベルであり、すでに災害が発生している可能性があるという極めて深刻な状況を示しています。


■ 発令の背景:記録的な大雨と大雨特別警報

この「緊急安全確保」が発令された背景には、**鹿児島県に発表された「大雨特別警報」**があります。

  • 霧島市を含む広い範囲で、線状降水帯が形成され、猛烈な雨が断続的に降り続いています。
  • 24時間雨量がすでに300ミリを超える地点もあり、河川の氾濫、土砂災害、浸水被害のリスクが急激に高まっています。

大雨特別警報とは、「数十年に一度の重大な災害が差し迫っている」ことを意味する最も重大な警報です。


■ 緊急安全確保とは?

「緊急安全確保」は、2021年に避難情報が見直された際に新たに導入された制度で、以下のような意味を持ちます。

  • 避難が間に合わない、または既に災害が発生していると判断された場合に発令される最終段階の警戒レベル(レベル5)
  • 原則として、すでに安全な場所に避難していなければ命の危険があると判断される状況
  • 今からの避難がかえって危険になる場合もあるため、建物の2階以上・斜面と反対側など、より安全な場所での垂直避難が推奨される

■ 具体的な被害・影響の例(2025年8月8日 午前時点)

以下は、霧島市やその周辺地域で確認されている被害・リスクの例です。

  • 【例1】霧島市牧園町の中津川が氾濫危険水位に到達し、周辺住民に対して即時避難が呼びかけられています。
  • 【例2】霧島神宮近くの斜面で土砂崩れの兆候が確認され、住宅の一部が孤立。
  • 【例3】市内の一部小中学校はすでに一時的な避難所として開放されており、近隣住民が避難を始めています。
  • 【例4】道路の冠水が各所で発生。特に国道223号線の一部区間で通行止め

■ 市民の命を守る行動とは?

このような状況下では、次のような行動が命を守るカギとなります。

  1. すでに避難できない場合は、自宅内で最も安全な場所へ移動
    • 2階以上の部屋
    • 斜面とは反対側の部屋
    • 丈夫なテーブルやベッドの下
  2. 気象庁・霧島市からの情報を逐一チェック
    • ラジオ・テレビ・防災アプリ・自治体のSNSなどを活用
  3. 懐中電灯、非常食、水、モバイルバッテリーなどの確保
  4. 近隣住民との声かけ・連携も重要

■ 最後に:命を最優先に行動を

「緊急安全確保」は、すでに安全確保以外に選択肢がないほど危険な状況です。

自分の命、家族の命を守るためには「まだ大丈夫だろう」という油断は絶対に禁物です。特に夜間に入ると、視界も悪く、災害の兆候を察知しにくくなります。

一刻も早く、安全な場所に身を置く判断をしてください。


■ 関連リンク(情報収集のために)


命を守る行動を、今すぐに。

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