はじめに
いま、私たちの身の回りでよく見かける光景があります。
・マクドナルドの厨房でテキパキ働く70代の男性
・コンビニのレジで「いらっしゃいませ」と腰を曲げて立つ高齢女性
・タクシー運転手のほとんどが70歳以上
これはもう“例外的な風景”ではありません。
今の日本では、高齢者が**「余暇」ではなく「生活のため」に働いている**のが“日常”になっています。
しかもその状況は、海外から「異様」「不健全」「日本はどこまで追い詰めるのか」と驚きと哀れみの目で見られているのです。
1. 日本の高齢就業率は世界トップクラス
日本では65歳以上の就業率がなんと約25%(OECD平均は約15%)。
75歳以上でも10人に1人以上が働いているというデータがあります。
しかもその多くが、いわゆる「体を使う仕事」。
具体例
- マクドナルド某店舗(東京都)では、65歳以上のスタッフが全体の3割以上
- 都内の某コンビニでは、夜勤シフトの8割が高齢スタッフ
- タクシー業界では平均年齢が60代後半、70代ドライバーが「新人」のケースも
2. なぜここまで高齢者が働き続けるのか?
年金だけでは生きられない
「年金暮らし」はもはや幻想になりつつあります。
- 65歳の年金受給額は月12〜14万円(国民年金のみなら5万円台)
- 生活保護を受けると生活はできても“住む場所”や“尊厳”が脅かされる
- 医療費や介護費用が増え、貯金を切り崩す高齢者が多数
つまり、「働かないと生きられない」から働いているのです。
年齢に関係なく働ける“低賃金労働”がある
企業側も人手不足で、
- コンビニや飲食、清掃、警備などの業種では「高齢者歓迎」
- 60歳以上の求人がハローワークに多数掲載
特に「定年後の生活費不足」を補うため、月5〜10万円稼ぐために働く高齢者が多いとされています。
3. 海外の反応:「日本ってそこまで追い込まれてるの?」
欧米諸国では、リタイア後は**「余暇」や「旅行」「趣味」を楽しむ生活が前提。
だからこそ、マクドナルドでシニアが働く姿が「かわいそう」「何かの罰ゲーム?」**と見られるのです。
海外SNSでの反応(一部抜粋)
- 🇺🇸「日本って未来的な国かと思ったら、老人が深夜コンビニで働いててショックを受けた」
- 🇨🇦「70代のおじいちゃんがフライドポテト揚げてるなんて信じられない」
- 🇬🇧「働かないと生きていけない?それって福祉国家として終わってる」
特にYouTubeやTikTokでは、**「日本の高齢者労働のリアル」**として外国人観光客が撮影した動画が拡散され、「先進国の裏側」として議論の的になっています。
4. 死ぬまで働く社会がもたらす弊害
健康への悪影響
高齢者は持病や体力の低下を抱えており、過労やケガのリスクが高い。
実際に、深夜勤務中に倒れた高齢者スタッフの事例も報告されています。
若者の雇用機会との競合
「年金もらってるのに働くなんてズルい」と感じる若者も。
一方で「こんな年まで働くなんて将来が怖い」と絶望を感じるケースもあります。
“希望のなさ”が若者の少子化意識につながる
「一生働いても報われない」「老後も苦しい」
→ 子どもを産もう、育てようという気持ちがさらに薄れる悪循環に。
5. じゃあどうすれば?今必要なこと
- 年金制度の抜本的見直し(最低保障年金の導入)
- 高齢者が“生活のため”ではなく“生きがい”として働ける環境整備
- 若年層の賃金底上げと労働の健全化
- 「死ぬまで働くのが美徳」ではなく、「安心して引退できる社会」が目標に
まとめ:「長寿=幸せ」ではない時代に
かつては「長生きは喜ばしいこと」でしたが、
いまの日本では「長生き=不安」「老後=労働」という構図になりつつあります。
マックでも、コンビニでも、タクシーでも働き続けるお年寄りたち。
それを見て、「すごいな」「元気だな」と思う前に、
「本当にこれは幸せな姿なのか?」と立ち止まって考える必要があります。