2025年9月5日、台風15号は四国から紀伊半島を通過し、その後は東海から関東南岸を北東へ進む見込みです。昼過ぎから夜にかけては太平洋側を中心に線状降水帯の発生が予測されており、災害級の大雨の危険性があります。
■ 午後にかけての大雨予想
- 東海地方(名古屋・静岡など)
午後は雷を伴い、1時間に80mmを超える激しい雨が予想されています。これは「滝のような雨」と表現されるレベルで、傘が役に立たず、視界も極端に悪くなる状況です。
例:2023年の静岡市清水区の水害では、同程度の雨が数時間続いた結果、住宅街で床上浸水300棟以上が発生しました。今回も同様のリスクがあるため警戒が必要です。 - 関東甲信(東京・神奈川・埼玉・山梨など)
午後から夜にかけて断続的に強雨。都心部でも一時的に道路が川のように冠水し、車が立ち往生する恐れがあります。
例:新宿駅西口付近は過去の集中豪雨で地下街に水が流れ込み、通行止めとなった事例があります。今回も地下街や低地は注意が必要です。 - 東北地方(宮城・福島など)
夜には台風本体の湿った空気が流れ込み、線状降水帯発生のリスクが高まります。2022年8月には福島県で発生した線状降水帯により、阿武隈川が増水し複数地区で浸水しました。今回も河川周辺の方は早めの避難を検討してください。
■ 想定される被害と生活への影響
- 道路冠水・交通マヒ
- 東名高速・新東名高速などの通行止め
- 首都圏の環状道路(首都高)での通行規制
- JR東海道新幹線や中央線での運休・遅延の可能性
- 都市部の浸水リスク
- 東京23区内では神田川・目黒川などの中小河川が氾濫警戒水位に達する恐れ
- 横浜・川崎では下水処理が追いつかず、過去にも駅構内や地下街に水が流れ込んだ事例あり
- 土砂災害の危険性
- 神奈川県西部や静岡県中部など山間部では、過去の豪雨で土砂崩れによる住宅被害や通行止めが発生
- 今回も地盤の緩んだ地域では早期避難が重要
■ 住民への具体的な行動ポイント
- スマホで「避難情報」「河川水位」「雨雲レーダー」を常時確認
- 浸水リスクがある地域では車での移動を控える
- 停電や断水に備え、モバイルバッテリーや飲料水を確保
- 夜間は避難行動が危険になるため、明るいうちに避難準備
■ まとめ
台風15号は「勢力そのものは強くなくても、雨雲を次々と運んでくる」という特徴があります。
特に東海・関東甲信は午後から夜にかけて災害級の大雨の危険性が高く、線状降水帯発生の可能性も指摘されています。
「自分の地域は大丈夫だろう」ではなく、具体的な過去の被害を思い出し、早めの警戒と避難行動をとることが何より大切です。