2025年10月6日現在、台風22号「ハーロン(HARON)」が小笠原諸島の南海上でほぼ停滞を続けています。発生から1週間以上が経過した今も迷走状態が続いており、今後は「Uターン」して日本列島に接近する可能性があるとして、気象庁は注意を呼びかけています。
特に、今週末から来週にかけての3連休(体育の日を含む10月の秋の連休)への影響も懸念されています。


◆ 台風22号「ハーロン」最新情報(10月6日午前10時現在)

  • 名称:ハーロン(HARON)
  • 中心気圧:965hPa
  • 最大風速:35m/s(最大瞬間風速50m/s)
  • 位置:小笠原諸島・父島の南約600km
  • 進行方向・速度:ほぼ停滞

台風22号は9月下旬にフィリピンの東海上で発生し、その後日本の南海上へと北上しました。しかし、10月に入ってからは偏西風の弱まりと高気圧の張り出しの影響で進路を失い、小笠原諸島の南海上で「足踏み」状態となっています。


◆ なぜ停滞しているのか?「秋台風」特有の迷走パターン

秋の台風は、夏場の台風と違って複雑な動きを見せることがあります。
その最大の要因は、偏西風と太平洋高気圧の勢力バランスです。

今の時期、日本の上空では偏西風が南下し始める一方、太平洋高気圧はまだ力を残しています。このため、台風はどちらの風にも流されず、進路を定めにくくなるのです。

今回のハーロンもまさにそのパターンで、進路を失って**数日間にわたりほとんど動かない“迷走台風”**となっています。


◆ 今後の進路予想:Uターンして本州方面へ

気象庁および米国・欧州の複数の予測モデルでは、今後数日の台風の進路について、以下のような共通したシナリオが示されています。

  1. 数日は小笠原諸島南方で停滞
  2. 太平洋高気圧が後退し、偏西風の流れに乗って北寄りへ進路変更
  3. 来週前半(10月10日ごろ)から関東~東日本へ接近する可能性

特に気になるのは、10月11日〜13日の三連休。この時期に関東・東海・近畿など本州の広い範囲に接近する恐れがあり、場合によっては上陸の可能性も否定できません。

具体的な予想例として、米・JTWC(米海軍合同台風警報センター)の最新シミュレーションでは、
「10月11日午後〜12日未明にかけて伊豆諸島付近を通過し、関東南岸をかすめるコース」が最有力とされています。


◆ 台風接近で予想される影響:関東・東日本中心に大雨・強風リスク

ハーロンが本州に接近・上陸した場合、影響は広範囲に及ぶとみられます。

  • 関東・東海での記録的な大雨
    → 線状降水帯の発生リスクもあり、都市部の内水氾濫に注意
  • 強風・高潮
    → 東京湾・駿河湾沿岸部で高潮・高波の恐れ
  • 交通への大きな影響
    → 新幹線・飛行機・高速道路の計画運休や運休便の可能性
  • 農業・イベントへの被害
    → 稲刈りシーズンの農作物や屋外イベントにも打撃の恐れ

例えば、2022年10月の台風19号(ハギビス)では、関東・東北で総雨量600mm超の記録的な大雨となり、河川氾濫・土砂災害が相次ぎました。今回のハーロンも進路次第では、同様のリスクが懸念されています。


◆ 今のうちにできる「台風への備え」チェックリスト

台風接近が1週間以内に迫った今、私たちが取るべき対策は次の通りです。

  • 家の周りの排水口・雨どいの掃除
  • **飛ばされやすい物(植木鉢・自転車・ベランダ用品)**の固定や室内避難
  • 懐中電灯・モバイルバッテリー・飲料水などの備蓄確認
  • 在宅勤務・予定変更の検討(出社・通学が困難になる場合あり)
  • 最新の気象情報・自治体の避難情報をこまめにチェック

特に都市部では、「雨は降っていても川が氾濫するまで時間がある」と油断してしまうケースが多く見られます。**“台風の雨は想定より長く・強くなる”**という意識で、早めの行動を心がけましょう。


◆ まとめ:迷走台風が「一転」日本接近へ 油断せず最新情報を

台風22号「ハーロン」は、今はまだ遠く小笠原南方で停滞していますが、その動きは今後急激に変わる可能性があります。
特に10月中旬は秋雨前線も活発化する時期と重なるため、大雨災害のリスクが通常より高まる点にも注意が必要です。

「ただの迷走台風」として油断せず、気象庁や各メディアの最新進路情報をチェックしながら、早めの備えを進めましょう。


<この記事のポイントまとめ>

  • 台風22号「ハーロン」は小笠原南方で停滞中
  • 偏西風・高気圧の影響で進路が定まらず「迷走台風」に
  • 来週前半以降、日本列島へUターン接近の可能性が高まる
  • 三連休(10/11〜13)に影響の恐れ、大雨・強風・交通混乱に注意
  • 今のうちに備蓄・避難準備・情報収集を徹底することが重要

投稿者 ブログ書き