日本の南にあった熱帯低気圧が発達し、4日(木)未明、奄美大島の東の海上で台風15号が発生しました。台風は現在、北西方向へ進んでおり、きょうのうちにも九州南部に接近する見込みです。

この台風の接近に伴い、九州から西日本、さらには東日本にかけて広い範囲で大雨となるおそれがあり、土砂災害や河川の氾濫などに厳重な警戒が必要です。


台風15号の進路と影響範囲

気象庁の発表によると、台風15号は中心気圧990hPa前後、最大風速25m/sと、勢力としては「中程度」ですが、特徴はその雨雲の広がりが大きいことです。中心が直撃しなくても、台風周辺の湿った空気が本州方面に流れ込み、線状降水帯が形成される可能性があります。

特に警戒が必要なのは以下の地域です。

  • 九州南部(鹿児島県・宮崎県):4日午前から激しい雨。鹿児島市内では通勤時間帯の豪雨で冠水の恐れ。
  • 四国・中国地方:4日夜から5日にかけて断続的な強い雨。過去には2018年の西日本豪雨と同様、短時間に川が氾濫するケースも。
  • 近畿〜東日本:5日以降に前線が刺激され、関東甲信でも局地的な大雨。首都圏の鉄道ダイヤに影響する可能性。

想定される具体的な被害例

過去の台風や大雨の事例から、今回も以下のような被害が懸念されます。

  1. 土砂災害
     鹿児島県南大隅町では、2020年の台風10号で山腹が崩れ、住宅が一部埋没した事例がありました。今回も連日の雨で地盤が緩んでいる場所では危険度が高まります。
  2. 河川の氾濫
     宮崎県延岡市を流れる五ヶ瀬川は、過去の台風で氾濫危険水位に達したことがあります。今回も流域住民は早めの避難が必要です。
  3. 都市部の冠水
     鹿児島市や福岡市など、下水処理能力を超える豪雨が短時間で降ると、道路冠水や地下街浸水のリスクが高まります。通勤・通学の時間帯と重なると混乱が広がる可能性があります。

今後の注意点と備え

  • 最新の台風情報を確認:気象庁や自治体の防災情報をこまめにチェック。特に「大雨特別警報」や「避難情報」には注意が必要。
  • 避難経路の確認:川沿いや崖下に住んでいる方は、避難所までのルートを事前に確認し、夜間避難はできるだけ避ける。
  • ライフラインの準備:停電や断水に備えて、飲料水・懐中電灯・モバイルバッテリーなどを準備。

まとめ

台風15号は勢力自体は強くありませんが、広範囲に大量の雨を降らせる危険性を持っています。過去の大雨災害と同様に、「台風の中心が直撃していないから安心」という油断は禁物です。

九州南部だけでなく、西日本から東日本にかけて、あす以降も大雨が続くおそれがあります。**「いつでも避難できる準備」**を心がけ、早めの行動で身を守りましょう。

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