2025年10月5日、自民党総裁選で高市早苗政調会長が圧勝し、日本初の女性首相の誕生が確実となりました。この歴史的な瞬間を受け、翌6日の東京株式市場では日経平均株価が史上最高値を更新。市場は高市新政権への期待を鮮明に示しています。

本記事では、高市氏の総裁選勝利がなぜここまで経済に大きな影響を与えたのか、背景・具体例・今後の展望まで詳しく解説します。


◆ 自民党総裁選、高市早苗氏が圧勝 初の女性首相誕生へ

2025年10月5日、自民党総裁選の決選投票で高市早苗氏が岸田文雄首相、茂木敏充幹事長らを抑えて勝利しました。

  • 決選投票結果:
    • 高市早苗氏 = 215票
    • 岸田文雄氏 = 163票

高市氏はこの勝利により、10月8日召集の臨時国会で第102代内閣総理大臣に指名される見通しです。日本の政治史上、初の女性首相が誕生することになります。

「覚悟を持って改革を進める。日本経済の再生と、国民が安心して暮らせる社会を実現する」
― 高市早苗 新総裁の就任会見より


◆ 株式市場が熱狂的反応 日経平均は初の4万2000円台へ

高市氏の総裁選勝利が伝わった翌日の東京株式市場(10月6日)は、寄り付きから買い注文が殺到。日経平均株価は一時4万2185円と、1990年のバブル期の水準を大きく上回る史上最高値を記録しました。

この動きには複数の要因が重なっています。

  • 「積極財政」への期待
    → 高市氏は大規模な財政出動や減税を公約に掲げ、「財政健全化一辺倒」からの転換を明言。市場は「景気浮揚策が本格化する」と期待。
  • 防衛・半導体産業の支援策
    → 安全保障関連株やハイテク株への支援が見込まれ、防衛・半導体セクター中心に株価が急騰。
  • 規制改革・労働市場改革
    → 高市氏が打ち出す「労働力の流動化」や「新産業創出」への姿勢が、企業収益拡大への期待につながった。

具体的な銘柄の例では、以下のような上昇が見られました:

  • 三菱重工業:前日比 +12.3%(防衛産業強化期待)
  • 東京エレクトロン:前日比 +8.7%(半導体戦略への期待)
  • トヨタ自動車:前日比 +5.1%(減税・賃上げ政策への期待)

◆ 政策期待の背景:「小さな政府」から「成長重視」へ転換

高市氏の経済政策は、岸田政権の「新しい資本主義」とは明確に異なります。大きな特徴は、財政出動と規制緩和の両輪による成長路線です。

具体的な政策の柱として挙げられているのは次の通りです:

  1. 消費税減税・所得減税などの景気刺激策
    → 中間層・若者層の可処分所得を増やし、内需を強化
  2. 防衛・科学技術への重点投資
    → GDP比2%超の防衛費、量子・AI分野への国家投資
  3. スタートアップ・新興企業支援
    → 規制緩和・税制優遇で「第二のITバブル」を狙う
  4. 女性活躍と労働市場改革
    → 出産・子育て支援策の大幅拡充で労働人口の底上げ

例えば、2026年度予算案では総額60兆円規模の景気対策パッケージが検討されており、これはリーマンショック後(2009年)の約2倍に相当します。こうした「積極財政」が現実味を帯びたことで、市場は一気に買いを強めたのです。


◆ 海外投資家の資金も流入 「日本株復権」への期待

海外の投資家もこの動きを好感し、日本市場への資金流入が加速しています。米ゴールドマン・サックスはレポートでこう分析しました:

「日本はついにデフレマインドから脱却するチャンスを迎えた。高市政権は構造改革と財政政策を両立させる可能性があり、日本株は今後数年の主役となる」

事実、2025年10月第1週の海外投資家による日本株買い越し額は過去5年間で最大となり、円高傾向にもかかわらず海外マネーが日本市場に集まっています。


◆ 懸念点も:財政悪化と政治リスク

ただし、楽観一色というわけではありません。市場関係者の中には、国債増発による財政悪化や、政治的リスクへの懸念も指摘されています。

  • 財政出動拡大で国の借金がGDP比300%に迫る可能性
  • 保守強硬路線による外交摩擦のリスク
  • 規制改革への抵抗勢力との対立による「政策停滞」の可能性

例えば、2013年のアベノミクス初期にも株価が急騰しましたが、数年後には財政規律への不安から再び調整局面に入った前例があります。同じ過ちを繰り返さないためには、「成長と財政健全化の両立」という難題を乗り越える必要があります。


◆ まとめ:高市政権で「日本経済の新章」へ

高市早苗氏の総裁選勝利は、単なる政権交代ではなく、日本経済の「新しい方向性」を示す転換点になったといえます。
市場は今のところ「成長への覚悟」を評価し、日経平均の史上最高値更新という形で期待を示しました。

今後の焦点は、こうした政策がどこまで迅速かつ具体的に実行されるか。政治のスピード感と市場の期待値が一致するかどうかが、日本経済再生の鍵となります。


<この記事のポイントまとめ>

  • 高市早苗氏が自民党総裁選で勝利、日本初の女性首相誕生へ
  • 市場は「積極財政・成長戦略」を好感し日経平均は史上最高値更新
  • 防衛・半導体・内需関連株が大幅上昇、海外投資家も流入
  • 財政悪化や政治リスクへの懸念も残るが、日本経済「復活」のチャンス

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