内閣府の調査によると、40~64歳の中高年の引きこもりが全国に推計61万人いることがわかりました。その中心は、就職氷河期を経験した40代です。彼らはなぜ、社会から孤立してしまったのでしょうか?
氷河期世代とは?
氷河期世代とは、1990年代初頭から2000年代前半にかけて、バブル崩壊後の就職難の時代に社会に出た世代を指します。新卒時に正社員の職を得ることが難しく、非正規雇用や不安定な職を経験した人が多くいます。
40代引きこもりの実態
内閣府の調査によると、40~64歳の引きこもりのうち、約7割が男性です。また、引きこもりの期間が7年以上という人が半数以上を占めています。彼らは、以下のような問題を抱えています。
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経済的な困窮
非正規雇用や無職のため、十分な収入がなく、生活に困窮しています。
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社会的な孤立
長期間の引きこもりにより、社会とのつながりが希薄になり、孤立感を深めています。
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心身の健康問題
不規則な生活やストレスにより、心身の健康を害している人もいます。
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将来への不安
老後の生活や親の介護など、将来への不安を抱えています。
なぜ氷河期世代は孤立したのか?
氷河期世代が孤立してしまった背景には、以下のような要因が考えられます。
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就職氷河期の影響
新卒時に正社員の職を得られなかったことが、その後のキャリア形成に大きな影響を与えました。
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社会の無理解
引きこもりに対する社会の理解が乏しく、偏見や差別を受けることがあります。
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支援制度の不足
氷河期世代に特化した支援制度が不足しており、必要な支援を受けられない人もいます。
必要な支援とは?
氷河期世代の引きこもり問題を解決するためには、以下のような支援が必要です。
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就労支援
個々の状況に合わせた就労支援や職業訓練の提供。
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生活支援
生活保護や住居支援など、生活基盤の安定化。
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心理的なケア
カウンセリングやグループワークなどによる心理的なサポート。
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社会とのつながり支援
地域コミュニティやNPO法人との連携による社会参加の促進。
まとめ
40代の引きこもり問題は、氷河期世代が抱える深刻な問題です。社会全体でこの問題に向き合い、彼らが再び社会で活躍できるよう、支援していく必要があります。