◆ はじめに:なぜ「7月5日」が注目されているのか?

近年、SNSやネット掲示板で頻繁に拡散されている話題に「7月5日に大災害が起こる」という予言があります。
一部では「地震が来る」「富士山が噴火する」「首都が麻痺する」など、さまざまな災害が予想されており、不安を煽る情報も少なくありません。

しかし、このような“日付を特定した予言”にはどれほどの信憑性があるのでしょうか?
この記事では、「7月5日予言」の出所や具体例を挙げながら、その真偽と向き合っていきます。


◆ 「7月5日予言」の主な出どころ

① スピリチュアル系YouTuberやX(旧Twitter)発信者

  • 「霊視によって見えた未来」として、7月5日前後に日本列島を襲う災害が語られている。
  • 一部では「関東直下型地震」「南海トラフ連動地震」「富士山噴火」など具体的な内容が示されている。

➡例:「富士山の周辺で異常な磁場の乱れを感じた。7月5日から10日にかけて何かが起こる」

② 地震予知系の民間サイト

  • プレートの歪みや、電磁波、動物の異常行動から地震を予測する研究者が「7月5日あたりにプレートの解放が起きる」と警告。

➡例:「伊豆諸島から九州にかけての地殻変動が加速している。特に7月上旬は過去の大地震の周期と合致する」
(民間地震予測者ブログより)

③ 1995年の阪神淡路大震災の“前兆パターン”と類似

  • 「1995年の時も、前月から群発地震が続いていた。2025年も同様に、トカラ列島・伊豆諸島などで地震が続いている」との指摘。

➡例:2025年6月、鹿児島・トカラ列島での有感地震はすでに100回を超えており、気象庁も警戒を呼びかけている。


◆ 過去に「7月5日」に起きた主な自然災害

過去の災害履歴を見ると、7月初旬には集中豪雨・地震・台風が頻発しています。

▶ 具体例1:1997年7月5日 秋田県豪雨

  • 総雨量600ミリ超。河川が氾濫し、広範囲で浸水。死者・行方不明者が発生。

▶ 具体例2:2017年7月5日 九州北部豪雨(福岡・大分)

  • 日田市や朝倉市などで土砂災害・河川氾濫。
  • 被害総額約1,800億円、死者42人。

▶ 具体例3:2021年7月3日 熱海土石流(近接例)

  • 7月5日にも現地で追加の土砂災害が発生。天候悪化と地盤緩みが要因。
  • 死者28人。今なお復興作業が続く。

こうした事例から、「7月初旬は気象災害が集中しやすい」と指摘する声もあります。


◆ 気象や地震の専門家はどう見ているか?

気象庁の見解:

  • 「特定の日付に地震や災害が起きるという予測は、科学的には困難」
  • 「ただし、集中豪雨などは毎年7月初旬に多く、土砂災害に注意が必要な時期」

地震学者の指摘:

  • 「南海トラフ地震は30年以内に70〜80%の確率で発生すると言われており、いつ来ても不思議ではない」
  • 「特定日を当てることは不可能だが、トカラや伊豆諸島の群発地震は警戒対象」

◆ 予言よりも“備え”が現実的

「予言」を信じるかどうかは個人の自由です。
しかし、災害そのものは毎年のように現実に起きています。

今こそ見直すべき備え:

✅ 非常食・水・簡易トイレ・ラジオ・モバイルバッテリーの確認
✅ ハザードマップをチェックし、避難経路を家族と共有
✅ 地震保険・火災保険の確認、住まいの耐震状況の把握
✅ 防災アプリや気象庁サイトのブックマーク


◆ まとめ:7月5日を恐れるより、“今日”の備えを

「7月5日に大災害が来る」という予言は、科学的根拠があるとは言いがたいものです。
しかし、予言をきっかけに防災意識が高まるのであれば、無意味ではありません。

むしろ重要なのは、“その日”を怖がるのではなく、「今日できる備えをしておく」こと

地震も豪雨も台風も、備え次第で命を守ることができます。
デマに踊らされず、冷静に、そして現実的に行動していきましょう。

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