最近SNSや動画サイトで、「2025年7月5日に巨大地震が来る」という噂が妙に拡散しています。
多くの人は「またオカルト?」と笑っている一方で、本当に備えている人はごく一部という、実はシャレにならない話です。

今回の記事では、「予言の真偽」を軸にするのではなく、なぜ多くの人が“生き延びたい”という本気の備えをしないのか?
その社会心理と背景を、具体例とともに考察していきます。


■ 7月5日地震予言とは?

まずは今話題になっている“予言”の概要から。

  • TikTokやYouTubeで拡散中:「2025年7月5日に南海トラフ巨大地震が来る」
  • ソース不明な都市伝説・未来人ネタ・占星術などが混在
  • 「東京壊滅」「日本沈没」などセンセーショナルなキーワード多数

もちろん、科学的には日時を特定する地震予測は不可能
気象庁や地震学者も「根拠はゼロ」と明言しています。

しかし問題はそこではありません。
こんな荒唐無稽な話でも、備える人はごくわずかだという現実のほうが深刻です。


■ なぜ多くの人が「備えない」のか?

◆ ① 慣れすぎた災害列島

日本は毎年、地震・台風・大雨が当たり前。
「また地震?どうせまたどこかでしょ」
「南海トラフ、いつ来るか分からないし」
——そんな**“災害慣れ”による心理的鈍化**が広がっています。

➤ 実例:

内閣府の調査(2024年度)によれば、
「大規模地震に備えて備蓄をしている」人は全体のわずか28.4%。

約7割が、水・食料・トイレさえ家に十分ないという実情です。


◆ ② 経済的余裕がない

物価高騰・収入の伸び悩みで、生活がカツカツの人が増加。
「非常食や発電機を買う余裕なんてない」
「避難グッズ?そんなのより明日の電気代が心配」

➤ 実例:

東京都内の30代シングルマザー:「防災バッグを作りたいけど、1万円あればまず子どもの給食代とスマホ料金を払う」

生き延びる前に、日々の生活がギリギリという現実があるのです。


◆ ③ “どこかで死んでも仕方ない”という諦念

近年、若い世代を中心に広がっているのが、「死にたくはないけど、助かる気もしないし」という無気力型あきらめ感です。

➤ SNSで見られる声:

  • 「南海トラフ来たらどうせ無理。運ゲーでしょ」
  • 「死ぬの怖いけど、どうせなら一瞬で…」
  • 「避難とか準備とか面倒だし、家にいた方がマシ」

もはや**“生き延びたい”という本能より、面倒・不信・あきらめが勝ってしまっている**のかもしれません。


■ でも実際は「1秒の差」で生死が分かれる

あきらめたくなるのも分かります。
でも現実には、たった一つの備えが命を分ける場面は確かに存在しています。

➤ 具体例①:家具の転倒防止

2018年の大阪北部地震では、亡くなった方の多くが「家具の下敷き」が原因。
もし転倒防止グッズがあれば、生きていた可能性が高い。

➤ 具体例②:簡易トイレ

能登半島地震では、発災直後からトイレ問題が深刻化
1人でも簡易トイレを備えていた家庭は、健康・衛生を保てた。

➤ 具体例③:スマホ用モバイルバッテリー

情報と連絡手段がすべてスマホ依存の現代。
バッテリー切れ=孤立の始まり。
備えていた人は、家族と連絡が取れ、安否が確認できた。


■ それでも「生き延びたい」と思う人へ

大地震が“7月5日”に来るかどうかではなく、
**「明日来ても困らない準備が、あなたの手元にあるか」**が本当の焦点です。

◆ 最低限そろえておきたい防災アイテム

種類具体例目安金額
飲料水1人1日3L ×3日分約1,000円
非常食パン缶、アルファ米など約2,000円
簡易トイレ携帯トイレ×10回分約1,500円
モバイルバッテリー1万mAh以上約2,500円
懐中電灯・手回しラジオライト+情報源確保約3,000円

※すべて揃えても1万円未満で可能です。


■ まとめ:「どうせ死ぬ」より、「どうせなら生き延びてやる」の精神で

7月5日に何かが起きるかは分かりません。
でも、明日・来週・来月に大地震が起きる可能性は十分にある
南海トラフ地震は今後30年以内に70〜80%の確率と言われています。

“備えること”は、死を恐れることではなく、「生きることを選ぶ」行動です。
そして、それは国や専門家ではなく、あなた自身にしかできません。

投稿者 ブログ書き