7月の日本。朝8時で既に30℃を超える湿度90%の世界。
あなたは駅に向かう途中で、汗でワイシャツが肌に貼りついているのを感じながらこう思いませんか?
「……なんでこんな日に、スーツ着てるんだっけ?」
☀️ 早朝から始まる「サウナ通勤」
朝7時台。東京・新宿駅のホームに立つと、既に人・人・人。
空気は湿気を含んだ熱風で、待っているだけで汗が滴り落ちます。
例1:Yさん(38歳・営業職)の通勤ルート
- 7:10 埼京線に乗車 → 社内温度、体感で37℃
- 7:12 リュックを背負った男性が背後に密着 → 汗が背中で混ざる
- 7:15 つり革が掴めない → 揺れで他人と体がぶつかるたびに「すみません」の応酬
- 7:30 駅に到着、ホームに降りた瞬間「スーツが肌に貼りついて剥がれない」
通勤だけで「シャワーを浴び直したい」と思うほどの不快感。これが毎日続くのです。
👔 スーツ着用=社会の“名もなき強制力”
「クールビズ」があるとはいえ、スーツ文化は根強いのが現実。
例2:Mさん(29歳・地方銀行勤務)の職場ルール
- 「お客様に信頼感を与えるため、上着とネクタイは基本着用」
- 「半袖ワイシャツは“営業感”が足りないと言われる」
- 「ノージャケットだと、まだ上司に睨まれる雰囲気」
つまり、涼しい服装を選ぶ自由すら奪われるのが今の職場文化です。
🚃 満員電車の「三重苦」
この猛暑の中、以下の“三重苦”が日本の都市部では日常になっています。
- 物理的密着地獄
→ 他人の汗が直接肌に触れる - 冷房が効かない/効きすぎる極端差
→ 蒸し暑い車内からの急冷で体調を崩す人も - 匂いと湿気のストレス
→ 濡れたスーツ、皮脂、香水、整髪料の混ざった“真夏の車内ブレンド”
こうした中で体調を崩し、熱中症や貧血で途中下車する人も少なくありません。
🌍 海外との比較:「スーツ=信頼」の常識はもはや古い?
欧州の多くの国では、猛暑日には
- Tシャツ+短パンで出社
- サンダル通勤も可
- リモートワークを優先的に導入
という柔軟な対応が常識になりつつあります。
一方、日本は「見た目の礼儀」や「形式的なルール」に縛られ、実用性や健康への配慮が後回しにされているのが現状です。
✅ どうすればこの苦行をやめられるか?
1. 「空気」ではなく「ルール」で変える
- 国や自治体が「35℃超え時のスーツ禁止指針」などを打ち出すべき
- 企業も「クールビズ」の徹底化を形だけでなく、明文化する必要がある
2. リモート・時差出勤の徹底化
- 混雑時間を避ける「8時半以降出勤OK」の制度化
- リモート勤務可能な職種は、無理に出社しない働き方を前提にする
3. 「スーツを着てる方が変」になる文化をつくる
- メディアやSNSで「夏の正装=ポロシャツ or 軽装」が当たり前になるよう訴える
📝 結論:もう“我慢”は時代遅れ
今や、猛暑は「異常気象」ではなく「日常」です。
それにもかかわらず、スーツ・満員電車・時間厳守という“昭和の価値観”が
令和の社会を苦しめています。
健康よりも礼儀を優先する社会で、本当に豊かな生活が送れるでしょうか?
あなたがこの苦行から解放される日は、案外、「まず自分が声を上げること」から始まるのかもしれません。