SNSで騒ぐだけ!?問題提起系議員が増えている理由
「〇〇に疑惑があります!」
「このままでは日本が終わります!」
「この制度、おかしくないですか?」
選挙が近づくと、こうした「問題提起」だけを繰り返す議員がSNSやメディアに溢れかえります。確かに鋭い発言をする人もいますが、よく見ると
「で、あなたは何をしたの?」
「その後、どうなったの?」
という話がまったく出てこないことも多いのです。
実例:バズって終わりの「給食費無償化」問題
ある地方議員の例:
- 「給食費を無償にすべきです!」とX(旧Twitter)で投稿し、1万リツイートを獲得。
- テレビやネットメディアにも出演。
- しかし、実際にはその後議会で質問も提案もなし。
- 対案どころか、予算の見通しすら提示しなかった。
一方、地道に条例改正を進めていた他の議員や自治体職員は、黙々と議論と協議を重ね、翌年からの段階的無償化を実現。
→ 派手な発信=成果ではないことが明確です。
問題提起だけで終わる議員の特徴
特徴 | 内容 |
---|---|
SNSフォロワー数だけを誇る | 「○万人が支持!」などと主張するが、議会での実績には触れない。 |
質問だけで議論を終わらせる | 「この制度おかしいですよね?」で満足し、改善提案がない。 |
「誰かが悪い」とだけ叫ぶ | 構造の批判はするが、法改正や制度設計など実務の話が一切ない。 |
炎上商法に頼る | あえて過激な言葉や画像で注目を集め、問題の本質から目を逸らす。 |
本当に動いている議員の行動例
例:某市議会での保育士配置基準の見直し
- 保育士の人手不足を「現場の声」として議会で取り上げ。
- その後、保育園ごとの人件費データを集めて財政委員会に資料を提出。
- 市長との非公開協議を経て、翌年度から加配補助制度が新設。
- SNS発信は控えめだが、保育士・保護者から感謝の声が届いた。
→ このように、「問題提起 → 提案 →調整 → 実現」までやりきるのが本物の議員です。
有権者として“バズり議員”に騙されないための3つの視点
①「何をしたか」を調べよう(質問したか・提案したか)
- ただのSNS投稿ではなく、議会で実際に質問・提案しているかを確認。
- 地方議会でも「議会だより」「議事録」「会議動画」が公開されているので検索してみましょう。
②「その後どうなったか」を追跡しよう
- 問題を提起してから何か改善につながったのか?
- 結果がないなら「騒いで終わり」=ただのパフォーマンスです。
③「成果を独占しない」人を信頼しよう
- 本当に実現した政策は、職員・住民・他議員と協力して生まれます。
- 成果を「自分が全部やった!」と独り占めする人は要注意。
- 地道な調整役は目立たないけど、信頼されて長期的に評価されます。
有権者に求められるのは“見抜く力”
候補者の言葉をそのまま信じてしまうと、「賢く振る舞うだけで動かない政治家」に投票してしまう危険があります。
「いいこと言ってた」ではなく
「ちゃんと動いた」かどうか
を見抜けるかが、選挙における私たち有権者の力です。
まとめ:「声が大きい=有能」ではない
- 問題提起は大切ですが、それは政治の“スタート地点”にすぎません。
- 本当に街を変えるのは、問題提起後の泥臭い調整・提案・妥協の積み重ねです。
- 選挙では、言葉ではなく「行動」を見て判断する目を持ちましょう。
次回選挙のときこそ、「この人、本当に何かしたのか?」を一つひとつチェックしてみてください。
それが、あなたのまちを守る最大の“政治参加”になります。