「お腹が空いているほうが体が軽い」「朝食を抜いたほうが調子がいい」と感じたことはありませんか?近年、食べ過ぎを見直し、“空腹時間”を意識する健康法が注目されています。実際に、空腹のほうが体調がよくなるのには科学的な根拠があり、実例も多数報告されています。
1. 空腹が体に良い理由
(1) 消化器官を休ませる
現代人は1日3食+間食が当たり前になっていますが、常に胃腸を働かせることで消化器官が疲弊してしまいます。
空腹時間を作ることで、胃腸が休まり、消化不良や胃もたれの改善につながります。
実際、**「夕食を19時に済ませ、翌朝まで何も食べない」**という16時間断食を実践した人の中には、
- 朝起きた時のだるさが軽減
- 胃もたれや胸焼けが解消
といった効果を実感する声が多く見られます。
(2) 血糖値の安定
空腹時間を取ると、血糖値が急激に上下する“血糖スパイク”が減少します。
例えば、昼食後の眠気やだるさは、血糖値が急上昇・下降することが原因ですが、食間をあけることで血糖値の安定が保たれ、集中力が続きやすくなります。
(3) オートファジーの活性化
空腹時に細胞内で古いタンパク質を分解し、新しい細胞に生まれ変わらせる「オートファジー」という仕組みが働きます。
ノーベル賞を受賞した大隅良典氏の研究によれば、16時間程度の空腹状態がオートファジーを促進し、
- 老化防止
- 免疫力向上
- 生活習慣病の予防
につながるとされています。
2. 空腹のほうが体調がいいと感じる実例
- 30代男性(デスクワーク)
「昼食を軽く済ませるようにしたら、午後の眠気がなくなり、会議中に頭が冴えるようになった」 - 40代女性(パート勤務)
「朝食を抜いて黒コーヒーだけにしたら、胃の不快感が減り、体重も3kg落ちて体が軽くなった」 - 50代男性(営業職)
「夕食を早めに食べてから翌日昼まで空腹時間を作る“プチ断食”を始めたら、血圧が安定して健康診断で医師に褒められた」
これらは、食べ過ぎを控え空腹時間を作ることで体調が整った例です。
3. 空腹を取り入れる際のポイント
- 水分はしっかり摂る:空腹時は水やお茶、ブラックコーヒーで水分補給を。
- 急な断食はNG:まずは夕食を早めにし、朝食まで12〜14時間空けるなど、段階的に行う。
- 食べるときは栄養重視:空腹後の食事で糖質ばかり摂ると血糖値が急上昇するので、たんぱく質や野菜から食べる。
4. 注意が必要な人
糖尿病治療中の方、持病で低血糖リスクがある方、妊娠中や授乳中の方は、医師の指導なしに長時間の空腹を作るのは避けるべきです。
まとめ:食べない時間が健康をつくる
現代は「栄養不足」よりも「食べ過ぎ」が問題視される時代です。適度に空腹時間を取り入れることで、消化器官を休ませ、血糖値を安定させ、体が本来持つ回復力を高めることができます。
「お腹が空いているほうが体調がいい」と感じるのは、体がリセットされているサインなのかもしれません。