2025年8月8日朝、鹿児島県霧島市を中心に、薩摩・大隅地方に「これまでに経験したことのないような大雨」が降り続いています。気象庁は**霧島市に対して「大雨特別警報」を発表し、霧島市も午前5時13分に、市内全域の63,139世帯・122,485人を対象に警戒レベル5「緊急安全確保」**を発令しました。

これは、災害がすでに発生している、または発生する危険が極めて高いことを示す最も高いレベルの避難情報です。今はすでに避難行動ではなく“命を守る行動”をとる段階です。


■ 実際に発生している被害状況(7:00時点)

  • 霧島市溝辺町周辺では住宅地で床上・床下浸水が確認されており、住民の中には2階へ避難している方も。
  • 姶良市加治木町エリアでは一部の用水路が氾濫し、近隣の道路が冠水。軽自動車が水没しかけ、運転者が自力で脱出する様子が目撃されました。
  • 国道223号線・妙見温泉周辺では一部道路が冠水し、通行止めに。通勤の車列がUターンするなど混乱も。

■ 朝の通勤・通学への影響も深刻

本日朝の段階で、市内や周辺地域では以下のような交通の乱れが生じています。

  • JR日豊本線の一部区間が運転見合わせ中
  • 市内の路線バスが運行中止や一部ルート変更
  • 通学路となる小道や住宅街の道路が冠水している箇所が多数

子どもを学校に送り届けようとした保護者の車が立ち往生し、警察が誘導にあたる場面も見られました。


■ なぜ「大雨特別警報」が出されたのか?

大雨特別警報は、数十年に一度の非常に危険な大雨により重大な災害が差し迫っていると予測されたときに出されるものです。今回は、短時間に記録的な豪雨が集中したことで、地盤の緩みや河川の急激な増水、土砂災害の危険性が極めて高まっています。

すでに災害が発生している地域もあることから、「避難」よりも「安全な場所にとどまる」判断が必要な状況になっているのです。


■ 命を守るために今すぐできる行動

  • 外に出るのは危険:避難指示が出ていても、今からの移動が危険な場合は、屋内の2階以上、または浸水・土砂災害のリスクが少ない部屋へ。
  • 家族と連絡をとる:安否確認を優先。LINEやSNSなどで位置情報を共有しましょう。
  • 停電や断水に備える:懐中電灯、ラジオ、モバイルバッテリーの準備を。断水前に浴槽に水をためておくのも有効です。
  • テレビやラジオ、気象庁や市の情報を随時チェック:情報のアップデートが命を守ります。

■ 最後に

鹿児島県内では、すでに人的被害や家屋被害が出始めており、今後さらに被害が拡大する恐れがあります。「自分の地域は大丈夫」と油断せず、最大級の警戒を続けてください。

命を守る行動とは、「避難所に行くこと」だけではありません。自宅内でも安全な場所を選び、常に周囲の状況に気を配りながら、無事を最優先に考えましょう。


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