先日、気象庁より発表されていた**「北海道・三陸沖後発地震注意情報」**が終了しました。
この情報が発表されたのは、巨大地震($M8$級以上)が起きた際に、**「同じ場所やその周辺で、さらに大きな地震(後発地震)が発生する可能性が通常よりも高まっている」**と判断された時です。情報が解除されたということは、この「特に高まっていた期間」がひとまず終わったことを意味します。
しかし、ここで「もう大丈夫」と油断してはいけないことが最も重要です。
🚨 情報終了≠地震リスクゼロ!油断できない理由
「注意情報」が解除されたからといって、北海道や三陸沖で地震が起きるリスクがなくなったわけではありません。日本列島は常に地震活動期にあり、いつどこで大地震が起きてもおかしくない状況に変わりはないからです。
1. いつも通りの地震リスクは残っている
今回の注意情報は「通常の活動よりもリスクが高まっている期間」に対して出されていました。それが解除されただけで、**「通常のリスク」**は常に存在しています。
2. 注意情報は「南海トラフ地震」とは異なる
この注意情報は、地震調査委員会が予測する「30年以内に$70\sim80\%$」などの確率で知られる**「南海トラフ地震臨時情報」**とは異なります。これは、巨大地震後の「異例の状況」に対するものでしたが、両者とも「いつ大地震が来てもおかしくない」という根本的な認識は同じです。
🏡 今すぐ見直すべき具体的な「継続した備え」
情報解除は、私たちが改めて日々の備えを点検する良い機会です。ここからは、具体的に何をすべきかを見ていきましょう。
📌 【生活・家具の備え】命を守る「転倒防止」
地震によるケガの**約30\sim50%**は、家具の転倒や落下によって引き起こされます。
- 具体例1:
- 寝室の家具配置を見直す:寝る場所の周辺に、倒れる可能性のあるタンスや本棚を置かない。
- L字金具や突っ張り棒:背の高い家具は必ず壁に固定しましょう。突っ張り棒は天井との間に板をかませるとより安定します。
📌 【水の備え】「水は命」の備蓄を見直す
ライフラインの中で、特に復旧に時間がかかりやすいのが水道です。
- 具体例2:
- 飲料水の確保:一人一日3L $\times$ 7日分を目標に備蓄してください。家族の人数分を計算し、賞味期限をチェックリストに入れて管理しましょう。
- 生活用水の確保:お風呂の水を常に張っておく、ベランダに雨水を溜めるタンクを用意するなど、トイレや手洗い用の水を確保する工夫も大切です。
📌 【避難の備え】家族で共有する「逃げ地図」
避難所や避難経路は、いざという時に迷わず行動するための地図です。
- 具体例3:
- 避難場所の確認:自治体が指定する**「指定緊急避難場所(津波や洪水からの緊急的な避難場所)」と「指定避難所(一定期間滞在できる場所)」**の違いを再確認し、家族で共有しましょう。
- 避難グッズの点検:非常用持ち出し袋の中身(ライト、ラジオ、食料、常備薬など)が最新の状態か、古くなったり不足しているものがないか、年1回と言わず定期的にチェックしましょう。特に冬場は防寒具の確認が必須です。
🤝 地域社会との連携:自助から「共助」へ
個人の備え(自助)だけでなく、地域で助け合う**「共助」**も重要です。
- 具体例4:
- 地域の訓練参加:避難訓練や防災訓練に積極的に参加し、自宅から避難場所までのルートを実際に歩いてみましょう。夜間や雨天など、状況を変えてシミュレーションしておくことが役立ちます。
「注意情報」の終了は、「備えを解く合図」ではありません。むしろ、この機会を**「防災の点検日」**ととらえ、地震が起きても冷静に行動できる準備を今一度徹底しましょう。