1. 事実上の「絶縁状」か。麻生氏への根回しなしの衝撃
1月11日、麻生副総裁は取材に対し「(解散は)ないでしょうね」と否定的な見解を示していました。しかし、その裏で高市首相は解散の意向を固め、周辺に伝えていたことが判明しました。
- かつての「高市・麻生ライン」の崩壊: 総裁選で高市氏を全面的に支援した麻生氏に対し、事前相談なしに解散という「専権事項」を行使したことは、党内に戦慄を呼びました。
- 麻生氏の誤算: 「自分が操縦桿を握っている」と考えていた麻生氏にとって、高市首相の独走は看過できない「メンツを潰された」事態と言えます。
2. 背景:なぜ「連立拡大」を諦め、解散を急いだのか
高市首相が周囲の反対や重鎮への配慮を振り切ってまで解散を急いだ理由は、**「連立拡大の限界」**にあります。
国民民主党との連立交渉が決裂
高市首相は、参議院での少数与党状態を解消するため、国民民主党との連立拡大を模索してきました。しかし、連合の強い反発や玉木代表の慎重姿勢を崩せず、「話し合いでの多数派形成」が困難であると判断。
「選挙で勝って数を揃える」という力業へ
連立が組めないのであれば、国民の圧倒的な支持(77.7%)があるうちに選挙を行い、自公で、あるいは自民単独で参議院をも圧倒できるだけの議席を得るしかない――。この「数の論理」への転換が、麻生氏への相談を不要にした(あるいは相談すれば止められると判断した)背景にあります。
3. 「しこり」か「プラス」か。高市政権の命運
この独走劇がもたらす影響は、二つの側面があります。
懸念される「しこり」:党内基盤の脆弱化
- 長老たちの反発: 麻生氏だけでなく、党内の重鎮を軽視する姿勢は、選挙後に「高市降ろし」の火種になりかねません。
- 選挙後のしっぺ返し: もし選挙で議席を大幅に増やせなかった場合、麻生派をはじめとする党内各派閥が一斉に牙を剥くリスクがあります。
期待される「プラス」:強力なリーダーシップの確立
- 「傀儡」イメージの払拭: 「麻生氏の言いなり」というレッテルを自ら剥がし、自立した力強いリーダーとしての像を国民に植え付けました。
- 決定できる政治: 重鎮への配慮に時間を費やす「古い政治」との決別を印象づけ、無党派層からのさらなる支持を獲得する可能性があります。
4. 今後の展望:1月23日、高市首相は「真の自立」を果たせるか
高市首相は周辺に対し、**「全ての責任は私が取る」**と語っているとされます。これは、麻生氏という巨大な「盾」を失ってでも、自らの足で立つという決意表明でもあります。
2月8日(想定)の投開票。その結果が「自民圧勝」であれば、麻生氏とのしこりは「過去のもの」となり、高市長期政権が確立します。しかし、一歩間違えれば、高市首相は党内で孤立無援の戦いを強いられることになるでしょう。
まとめ:高市流「常在戦場」の真価
「麻生氏への根回しなし」という博打に出た高市首相。 それは、連立拡大という穏健な道が閉ざされた今、「国民の熱狂」だけを武器に戦うという、極めて現代的で、かつ危うい戦略です。
2026年、日本の政治は「重鎮政治」の終焉か、あるいは「独走政権」の自壊か。歴史的な分岐点を迎えようとしています。