1. 「1人1件・1000文字」のオンライン提案が持つ破壊力

これまで、予算の見直しは官僚による「行政事業レビュー」などの内輪の議論が中心でした。しかし、今回の募集は以下の点が極めて画期的です。

  • 国民の「本音」の可視化: 個人情報不要、オンラインで誰でも投稿可能。これにより、従来の政治家が忖度(そんたく)してきた「しがらみ」を無視した意見が集まります。
  • 公式サイトでの公開: 寄せられた意見は検索可能な形で一覧公開されます。「これだけ多くの国民が宗教課税を求めている」という事実が数値化されるため、政府にとって強力な「大義名分」となります。

2. ターゲットは「宗教法人の租税特別措置」

現在、宗教法人は「公益法人等」として、税制上、極めて手厚い保護を受けています。国民からは、この「特権」の見直しを求める声が相次いでいます。

具体例①:固定資産税の非課税(聖域の解体)

宗教活動に使用する建物や土地は、固定資産税が原則非課税です。

  • 見直しの視点: 「都心の一等地にある会館や巨大施設が、非課税なのは不公平だ。一般企業と同様の資産価値に応じた課税をすべき」という声が、行政改革の目玉として挙がっています。

具体例②:収益事業への低率課税

宗教法人が営む収益事業(駐車場経営、不動産賃貸など)には法人税がかかりますが、一般企業(23.2%)に比べ、軽減税率(19%)が適用されるなど優遇があります。

  • 見直しの視点: 「宗教法人が行うビジネスに優遇は不要。一般法人と横並びの税率を適用し、不公平を是正すべき」という提案です。

具体例③:みなし寄付金制度の廃止・制限

収益事業の利益を宗教活動(非収益事業)に繰り入れる場合、一定額を損金算入できる仕組みです。

  • 見直しの視点: 「事実上の利益隠しに使われている」との批判があり、この租税特別措置を廃止し、資金の流れを透明化すべきという意見が目立ちます。

3. 創価学会が直面する「強烈カウンターパンチ」

なぜ今、創価学会をはじめとする巨大宗教団体への課税が現実味を帯びているのでしょうか。

  • 自公連立の解消と中道改革連合の誕生: 旧公明党が立憲民主党らと合流し、自民党と対立する「中道改革連合」となったことで、自民党(特に高市首相)は公明・学会側に配慮する必要が完全になくなりました。
  • 移民予算・補助金への反発: 提案募集では「移民関連の補助金」への不満も噴出しています。宗教団体が関与する多文化共生事業や福祉事業への補助金も、一括して「見直し」の俎上(そじょう)に載せられるリスクが高まっています。

4. 高市政権の戦略:国民の声を「民意の盾」にする

高市首相は、「103万円の壁」の解消や防衛力強化など、多額の財源を必要とする政策を抱えています。

「増税はしない」と公約する一方で、財源をどこから確保するか。そこで浮上するのが、**「長年放置されてきた不公平な優遇措置の是正(=宗教課税)」**です。 内閣官房の募集に寄せられた「宗教法人に課税せよ」という数万件の声を背景に、高市首相は「これは私の独断ではなく、国民の切実な要望である」と正論を突きつけることができます。


まとめ:令和8年度予算は「聖域なき」ものになるか

内閣官房の提案募集は、単なる意見集約の場ではありません。それは、政治家が触れられなかった「宗教と税金」というタブーに対し、国民が直接メスを入れるための**「民主主義のメス」**です。

2月26日の締め切りまでにどれだけの声が集まり、それが令和8年度の税制改正にどう反映されるのか。私たちは、公式サイトに公開される提案リストを注視し、政府の決断を監視していく必要があります。

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